毎年3月21日は南アフリカの
「Human Rights Day(人権の日)」
南アフリカで民主主義が実現し、
人権が守られるようになった背景にある
苦しみや犠牲となった人々と
その歩みを思い出す日です。
なぜ3月21日なのか。
これは、1960年3月21日に起こった
シャープビル虐殺事件と関係しています。
当時の南アフリカでは、
アパルトヘイト政策として
人々を肌色で分離することを法律で定めており、
黒人に身分証の携帯を義務付ける
パス法もその一つでした。
身分証明書には氏名、写真、指紋、
雇用主の氏名や連絡先が掲載され、
雇用主は白人に限定されていました。
身分証の不携帯や
身分証の内容が記録と異なれば逮捕につながり、
黒人は白人に管理されている状態でした。
1960年3月21日、黒人がこの法律に反発し
シャープビルの町で抗議デモを実施。
警察との対立により
69名の黒人が命を落とし、180人が負傷します。
この事件を機に南アフリカ中で抗議が起こり、
政府は非常事態宣言を出す事態になりました。
同年の4月1日、この一連の事態を重く受け、
南アフリカのアパルトヘイト政策は
国際的な批判を受けます。
国連連合安全保障理事会(UNSC)は、
犠牲者の家族に哀悼の意を表し、
南アフリカ政府に対して
アパルトヘイト政策の廃止を求め、
3.21を「国際人種差別撤廃の日」と定めました。
南アフリカは1994年から(アパルトヘイト撤廃後)
この日を「人権の日」としています。
2023年3月21日は、日本の春分の日です。
世界の裏では別の意味をもつ一日なんですね。
過去があるから今がある。
世界中の国や文化に言えることですね。
次からは、
南アフリカの歴史をまとめた
3つのブログをアップしていきます。
どうぞお楽しみに!